Twitterの神々

本書が出版されたのは今から遡ること3年半の2010年12月です。

当時はまだ民主党の鳩山氏が総理大臣を努め、東日本大震災も起きていない状況でした。

この本を読んでいると、このたった3年半の間にも、我が国の情勢は大きく動いていることを強く感じました。

当時は我が国には Facebook はまだそれほど浸透しておらず、国内では芸能人や政治家などの有名人を軸にした Twitterブームであったような気がします。

僕自身、この1年前の2009年に横浜市内でこの Twitter のイベントに参加し、某ジャーナリストが Twitter を過大評価しては「Twitter の可能性は無限大で、これからは Twitter がOSにもなる」などと言うワケの分からない話などを苦笑しながら聞いておりました。

しかしながら昨今は、この Twitter の役割は現在、確実に Facebook に移りつつあり、Twitter は徐々に収束に向かうと僕は思っています。

この最たる要因は、140文字という制限の中では発信者のメッセージが伝えきれず、徐々に「誘導ツール」に移りつつあること、また、価値のないつぶやきの氾濫の中から、価値ある情報を見つけ出す難しさにあったのではないかと思います。

本書の中で田原総一郎氏は、Twitter を題材に様々な有名人と会話をしているのですが、Twitter について語っているのは、前半だけであり、後半は「ITと政治の話」に主が置かれています。

これはこれで非常に参考になり、特に楽天株式会社々長の三木谷浩史氏との対談の中での三木谷氏のIT力=国力という言葉はまさに同感でした。

早く国政の場にこのような考えをしっかりと持った人物が登場しないものかと思っていますが、残念ながらこの3年半、そこだけは我が国に劇的な変化は無い様に思われました。

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