月別アーカイブ: 2014年5月

小さな「バル」のはじめ方

僕自身、バルを開くつもりはないのですが、この本を読んだ理由は、この本が素晴らしいマーケティング教材であると感じられた為です。

一通り内容に目を通したところ、
出店にあたってのコンセプトづくりから開店スケジューリング、資金集めから開業後の集客の企画まで…

「バル開店」という事例を題材に中小企業経営のノウハウが非常に良くまとまった一冊。

飲食業に関わらない企画担当者の方にも是非ともオススメしたい本です!(o≧▽゜)o

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IT立国エストニア

6年前に出版された本ですが、北欧の一国が驚くべきIT先進国である事実を綴った1冊。

これを読むと、改めて我が国は ITの活用が進んでいないことを思い知らされます。

この阻害要因としては、我が国には国民あげて IT先進国を作ろうとする意欲がないことと、また、政治的な問題が多すぎるのではないかと思いました。

この国が成功した要因は、国民総人口 135万人というコンパクトな国家規模であること、また、スゥエーデンやロシアに長い間支配されてきた経験から、「自分たちの手で国をつくる」という国民の前向きな意識にあるのではないでしょうか?

2007年から電子選挙を実現したこの国の、ITにかける情熱はすさまじく、特に「法整備」の部分には我が国も沢山見習うべきところがあると感じられました。

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「証拠がない」ことを証明するのは不可能!

PC遠隔操作事件の片山祐輔容疑者がようやく逮捕されました。

事件としては、これはこれで一段落ではあるのですが、僕自身、この事件には大変な問題が未解決のまま残ってると感じます。

それは、今回の捜査では、「コンピュータの通信記録から一連の犯行を立証できなかった」ということです。

容疑者逮捕の決め手は河川敷にスマートフォンを埋めている姿が確認されていること、そしてそのスマートフォンから容疑者のDNAが検出されたことであり、あくまでも片山容疑者の行動による物的証拠であるということです。

きっと彼が最後に、「あ、真犯人です…」のメールを送信するための工作を行わなければきっと、今回の事件は無罪判決となっていた可能性が非常に高かったでしょう。

今回、何よりも巧みであったのは、彼が「自分もPCを遠隔操作された」との主張を続けたことでした。

この主張は何よりも検察当局を苦しめたことに違いありません。

なぜならこの場合、検察は「容疑者のPCは遠隔操作をされなかった」ということを立証する必要があるのです。

しかし、「PCを遠隔操作された証拠を見つけるのは簡単なこと」ですが、「PCを遠隔操作されなかったことを証明するのは不可能」ということがハッキリした感があります。

僕も学生時代に法学で刑法を学びましたが、刑事裁判には「疑わしきは被告人の利益に」という原則があるのです。

片山容疑者のPCを遠隔操作された疑いは最後まで残ります。

その場合は、片山容疑者に有利なように判決は動かざるを得ないのです。

今考えると、本当に恐ろしい事件でした。

片山容疑者が蛇足を加えてくれて本当に良かったと思います。

昨今、PCにおけるセキュリティーが重要視され、通信経路も暗号化されることで、通信内容も他人から傍受されるリスクが少なくなりつつある一方、これを逆手にとった犯罪の可能性だって十分考えられると思います。

例えば産業スパイがスマートフォンを用いて企業の重要機密を写真に撮ったとしても、その写真データをデバイスに残さず暗号化通信の上、セキュアなクラウドサービスにアップしていたとしたら、例えその場で犯人を確保したとしても肝心な「証拠」が無いため、犯罪を立証することはできないでしょう。

実際にそんな機能をもつスマートフォンアプリを作るのは難しいことではありません。

ましてやカメラもスマートフォンのものでなく、Google Glassやコンタクトレンズ埋め込み型のカメラであった場合、その撮影の行為さえ、いつ行われているのか分からず、ますます犯罪の立証は難しいことになると思われます。

結局、世の中が便利になり、セキュリティーも強化されるほど、ネット犯罪は巧みさを増して行くものと思われます。

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